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Words.

海の底

2013年10月頃作

歌い出しの某ホラー映画のタイトルを彷彿とさせる歌詞は私が身も心も廃人と化した時期、

仰向けに寝転んで天井の木目を眺めていたらふいに頭に浮かびました。

木目が少し波に見えたのかも、覚えてないけど。

『海の底』

ほの暗い海の奥底で 私はだんだん腐っていく

誰も気付かない岩陰で 海藻に縛られて

ほの暗い海の奥底で 私はだんだん腐っていく

この

蒼い檻の中を 私は綺麗に泳げないまま

生きてるかも分からなくなって 無様に溺れる私はまるで

沈んで行く 船のように

水面の向こうの太陽の 光さえ届かない

ほの白い海の奥底で 私はだんだん溶けていく

生き急ぐ時代の 中で綺麗に泳げないような

どんな無力な存在にも 価値無い物等ありはしないと

言って欲しい

この

蒼い檻の中を 私は綺麗に泳げないけど

生きたいとだけは分かるから 無様に溺れて行くけど

残った骨から真っ白な花が咲いて この深い

海の底を 広がる


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