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Words.

最前線

2015年2月頃作

『最前線』

あたたかく湿った土が 浴び切れない程の朝日が

どこまでもそう満遍なく広がってると 本当に思うの?

磨かれたフォークくわえて「その武器を離せ」と喚いた

乾いたその声に 何度投げ付けても

消えない鉄の匂い

こんなにも生い茂った針の草を

踏まずに歩く術だけ持って 何処へ行こうか?

凍った足の少年 穴の空いたその瞳で

それでも絶望の隙間を 微笑みで埋めようとしてる

あの子の痛い位の 泣き顔さえも銀色の

額縁に入れて 美しいだけの物にしないで

僕らが愛した祈りの唄と引き換えに

此処に花が咲くのなら 幾らでも奪っていいよ

凍った足の少年 穴の空いたその瞳で

それでも絶望の隙間を 微笑みで埋めようとしてる

凍った足を溶かせたら 底なしの穴を埋めたら

濁りの無い微笑みを 花束にして君に贈ろう


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