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Words.

樹液は赤色

2014年12月頃作

『樹液は赤色』

あの憎しみをあの恨みを忘れない

なんてそんなこと言ったってもうどうにもならないでしょう

いつか私達は遠い日の悪い夢を

あたたかな思い出に変えられる日が来るのでしょうか

何故人は現れ去って行くのに私と言う

心は体は死ぬまで離れてはくれないの?

いっそ私はこの血を真っ青に染めて あなたに突き放されたい

それならば笑ってしまう程楽なのに

今富よりも 地位よりも名声より愛よりも

私が欲しいのは 揺るぎなく私が

私でいると言う確信だけ

うずたかく積み上げた 私の無知な聖書は

今音を立てて崩れて 過去を連れて燃える

もし私が樹木ならば 風に雨に切られ絶え間なく傷んで

それでも流れる樹液の色は きっと揺らぐことのない赤色

赤色

いっそ私はこの血を真っ青に染めて あなたに突き放されたい

それならば笑ってしまう程楽なのに

今富よりも 地位よりも名声より愛よりも

私にあるのは 限りなく私が

私でいると言う確信だけ


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